2つ見ると座り疲れる

ユーロスペースで映画2つ見てきた「空中庭園」と「サヨナラcolor」。


空中庭園」はものすごく痛々しくニュータウンの「家族ごっこ」を切り取ったと思うんだけど、最後に救いというか、「そんなことくらいじゃ家族はへこたれません」っていう浪花節みたいなことになってるのがすごくよかった。家族なんて所詮は家族内の役割を演じるお芝居だっていう今や誰もが知ってる現実をただ描くだけじゃなくて、それでも長いこと一緒にいるだけで生じるかぼんやりとした連帯感とか、平熱の愛情とかが最後に家族をつなぎ止めてくれてよかった。救われた。
世の中の汚い部分や欺瞞を暴いたり、世界が実はどんな所なのかをありのままに描写したり、そういう作品が世の中にはたくさんあるけど、そんなのよりよっぽど度胸があると思う。
高校生が中村一義の「犬と猫」を歌ってた。ホテル野猿が気になった。小泉今日子は本当に美人だった。


サヨナラcolor」は、全編がエンディングで流れる「サヨナラcolor」の長大なプロモなんじゃないかってくらいに最後の「サヨナラcolor」がよかった。ハナレグミの声は魔物。どうでもいいけど、「世界の中心で愛をさけぶ」見たときも平井堅の「瞳をとじて」の壮大なプロモーションだと感じたな。まああの時は映画がホントに全然面白くなくて、その点では今回とちょっと違うか。長澤まさみは本当にかわいかったけど。
人を愛するということと病期による死。っていう筋立てはまさにその「セカチュー」以降飽和状態にあって、ストーリーはまあそんなこんなの普通な話だと思うんだけど、そんなことは百も承知で作られた、すごく良い意味で竹中直人の夢物語って感じがした。「あの頃」を忘れられない、夢見がちでだらしない男の夢を切り取った箱庭世界。暖かくて良い映画だった。
原田知世の「子宮癌」は体癌なのか頸癌なのか気になるところではあったけど、まあ体癌であろうという結論に達した。だとすればIIIb期の手術って「広汎子宮全摘+骨盤・傍大動脈リンパ節郭清」くらいは行うと思うんだけど、手術予定時間が3時間ってちょっと短くないだろうか。
そうそう、どうでもいいけど段田安則の携帯の着信音がバタ犬の「Funkyウーロン茶」だったのがちょと面白かった。ハナレグミ繋がりだ。他にも小ネタいっぱいあったな。原田知世は本当に美人だった。