真夜中に目が覚めて、あなたに電話したくなる。

すばらしい、すばらし過ぎるライブ盤!ジャケット(右の写真)からして最高すぎる。


ある日エンケンさんちに遊びに行った。エンケンさんに、どうやったらエンケンさんみたいに、いくつになってもそんな風に、歌えるんですかって聞いたんだ。そしたらエンケンさんこう言ったんだ。曽我部くんそれはね、ずーっとね、君のこと好きだよっていうね、誰か女の子にね、君のこと好きだよ!っていう気持ちで歌えばいいんだよ、それだけでいいんだよって。それで、俺が作った曲、聞いてください!


このクサ過ぎて頭おかしいmcに続いて「きみの愛だけが僕のハートをこわす」になだれ込む。こんなふざけた曲名、展開が許されるのは曽我部恵一だけ!
サニーデイ時代、言いたくて言いたくて仕方ないその言葉を、「好き」って言葉を、照れて恥ずかしくって言い出せなくって悩んでもがいてまた悩んで。結論出した気になってそんな自分にまた照れて。そうやって『東京』が産み落とされたのは今から丁度10年前。あれやこれやの紆余曲折を経た今、ようやく「心から好きと言う!」ってモードに至ったわけで、悩んできた分だけそのパワーは半端じゃないなあと思った。音の一つ一つに説得力があるなあと思った。
反省を繰り返した先にある「それでもやっぱりこれしかないから!」っていう「敢えて無反省」の姿勢ほど強くて美しいものはない。今の曽我部のライブのすばらしさはまさにそれだ。ただそれはきっともろくて儚い、瞬きする間の輝きで、すぐにまた彼は「やっぱこんなんじゃダメだ!」っていう反省と再帰の波に飲み込まれてしまうんだろう。そういう未来が透けて見えるから、ますます今年の彼の活躍が、輝きが、まぶしくきらめいて見えるんだと思う。
04〜05年はどう考えても曽我部恵一のキャリア絶頂期で、それを締めくくるすばらしいライブアルバム!


http://www.sokabekeiichi.com/dm/05/index.html#sound


ネットからももらえるライブ音源。何てすばらしい。「世紀のニュース」が超いい。light of the world!!