私がオバさんになっても

まあみんなも当然大好きなことと思うけど、みずほ銀行のCMがとてもすてき。稲森いずみが出てて、森高千里の「私がオバさんになっても」を歌ってるやつ。この曲が出たのは14年前の1992年、あの頃まさに19才や20才だった人たちが丁度結婚して、子供もできて、ではそろそろマイホームを、とか考える年代っていうことなんだろうな。で、CMの最後に「20年後も笑おう。」


「私がオバさんになっても」がもはや懐メロっていうんだからやっぱ90年代ってすっかり過去なんだなあ。それにしても、この曲の歌詞の年代をすっかり追い越してしまっていた自分に驚きだ。
あの曲が流れていた頃僕はまだ小学生で、歌詞の意味とかに全然実感もわかないもんだから「ミニスカの人が歌ってる何か変な歌詞の曲」くらいの印象しか無かったんだけど、今振り返ると歌詞に書いてあることとかホント「ああー」って感じ。「サイパン」とか「ディスコ」「オープンカー」にまだ夢が宿ってた時代なんだと思うとちょっと笑けてくる(トレンディ!)けど、歌詞で書かれてる気持ちはすごい切なさと若さに満ちあふれていて、今でも通じるものなんじゃないだろうか。失われることが前提にある「今」の輝きとか、それでもどこか楽観的で浮かれた感じとか時々のトレンドに自己の感情を投影できる(ムードに酔える)所とか、愛情だけはいつまでも変わらないとアホ丸出しで信じたい気持ちとか。まあ女の人の気持ちなんて全然わからないけども。


心の中でどこかバカにしてたけど、この歌、曲だけじゃなくて歌詞もめちゃめちゃ好きになった。みずほ、ナイスCM!