暗記

文庫化をきっかけに、色んな本で参考文献に挙がっていて前々から興味のあった『戦闘美少女の精神分析』を読んでいる。


戦闘美少女の精神分析 (ちくま文庫)


僕はいわゆる「オタク」ではない(なろうとしてもなれない)のだけど、2000年以降くらいから急速に流行りだした(?)「オタク」を巡る言説がすごく好きだ。この本も、すごく興味深くて面白い本だと思う。こういう本読むと精神科いいなあと思っちゃう(蛇足だけど、筆者の斎藤環さんは精神科の臨床医)。


それはともかく驚いた。この本を読みながら気が付けば「暗記作業」に入っている自分に、驚いた。宇宙戦艦ヤマトが74年、78年にうる星やつら連載開始、79年はガンダム放映開始。なんてな各事象を、英単語覚えるときと同じ「暗記モード」に入って一生懸命記憶しようとしてるの、無意識のうちに。しかもその流れの理屈づけとかまで何度も反芻して、ビシッと頭に入れちゃおうとしてた。
Question Bank(医師国家試験の過去問集かつ参考書)を解いている時なんて病気の理屈を頭の中で繰り返す気になんて全くならず、ましてや単純な暗記作業などやる気になるわけもなく、結果問題の上っ面だけを眺めて何も頭に残らない。そんな時間浪費の繰り返しなのに!
何でテキスト(テクスト)が違うだけでこんなにやる気が違うのだろうか。興味の問題って言ってしまえばそれまでなのだけど。僕は「大雑把に通史を語る」のがすごく好きみたいで、ロッキンオン・ジャパンとかでたまにやってる「日本のロック史」とか、あと「大文字のジャズ史」みたいのだと暗記が全く苦にならないんだけど、医学も騙し騙しそうなってはくれないだろうか。
実学でも家事でも、趣味/好きなことがそのまま「役立つ」ことな人って得だなあ。普通に考えたら役に立たない趣味/好きなことを「役立つ」つうか社会的な需要に変えることができる人はもっとすごいなあ。