月並みなテーマで申し訳ないのだけど、男なら誰しもが「何それ?」と不思議に思いながらも嫌いなわけじゃない「女の人の肩はたき」、もうやだ〜とか言いながら肩を軽く叩く例のあれ、あれって何なんだろう。


まず「彼女たちはあれをどこで身に付けるのか?」っていう疑問がある。生まれた時にあれを上手にできる女の人はいないのに、気が付けばバカにならない割合の人がナチュラルにもうやだ〜。しかもまあ絶妙の力加減で。い、一体どこでそんな技を!「将来パパと結婚するぅ」とか愛くるしく足下にまとわりついてきていた自分の娘が、思春期を迎え、気が付けば自然に「もうやだ〜」を繰り出すようになっていたりしたら…。父親の複雑な気持ちは想像するにあまりある。
しかも驚くべきはその「血肉化」であって、酔っ払うほどにあの肩はたきって頻度を増すでしょ。つまり日頃は叩きたくて叩きたくてしょうがないんだけど理性の力でおさえてる、それがお酒を飲むことによって酔っ払うとついつい自然と出てしまう、まあそういうことだと思われるわけで、なぜにそこまで彼女たちの無意識に肩はたきが根を下ろしているのか。理屈が全く見えてこない。あれか、枝豆とか焼き鳥で汚れた手をさりげなく拭いてるってことか。


あるいは女性らしい仕草によってモテていく、気になる人に意識してもらうみたいなストラテジーもあるのかもしれない。と思いたいところだけど、どう考えてもあれは「気がある」のサインなどではない、いやむしろ、およそ遠慮がないって時点で「脈なんて(全く)ない」が正しい解釈だと思われる。大体、肩はたかれただけで脈ありだったら今頃世界中の男が思うがままにハーレムこさえてるはずだ。
男の偉いところってどんなに辛くても甘んじて叩かれてあげているところで、たとえばプロ野球のピッチャーってすぐ肩を壊してしまうけど、あれは多分「夜、女の子から肩を叩かれ過ぎ」だからだ。プロ野球のピッチャーなんて花形だし超かっこよくて飲みに行くたびに肩をいっぱい叩かれてしまうんだろう。大事な商売道具を遠慮もなくぽんぽん叩かれて、彼も決して心中穏やかではいられないはずなのに、酔っ払った振りをして肩はたき軍団を笑って許す。かっこいい!実に、潔い。


それと話は変わるけど「シャドウ」肩はたきをする人。会話の節目節目で、もうやだ〜とかいいながら自分だけに見えてる空想上の「肩」を叩く人いるでしょ。ものすごいスピードで。もはや「肩を叩くこと」ではなくて「手をはためかせること」自体が目的、みたいな。前世がシャケを捕りきれない無念のままに餓死していった熊か何かだったのだろうか。もしくは、もはや実物の肩なんて必要ありません!男なんてもうたくさん!という意味での、女性の秘めたる独立宣言か何かなのだろうか。