エウレカ!

5つの選択肢が並んでいて「正しい選択肢3つ(ないし2つ)の組み合わせを選びなさい」という形式の問題が医師国家試験ではしばしば出題される。専門用語で「K3(K2)式」と呼ばれる問題だ。「国家試験ってK3とか(あとAやらX2やら)あるんでしょ?大変だよねー」と言って理解を示すポーズさえとればアホな医学部生なんてイチコロだから、ここを読まれている女性の方々は是非心に留めておいてほしい。おっぱいを寄せながら上目遣いに言えばさらに効果的だ。嘘だと思うなら僕で試してみるといい。
さて、おっぱいはどうでもいいとして、K3の具体例はこんな具合だ。

Q:人間の体に2つあるのが正常なものはどれか。a〜eから選べ。*1
 1:眼球 2:中大脳動脈 3:甲状腺 4:膵臓 5:精巣(卵巣)


 a:123 b:125 c:145 d:234 e:345


答えはb。どうだろう、正解できただろうか。と、そんなことはどうでもよくて真のプロブレムはその選択肢の並び方。「3つの組み合わせを選べ」系の問題は必ず上記a〜eの順で選択肢の組み合わせが並ぶ。5つの数字から3つを選ぶ場合の数、すなわち5C3=10通りから選ばれたa〜eの5つの選択肢配列、大学4年生のみぎりから幾度となく(4桁は間違いない)見てきたパターンだ、今やa〜eなど眺めるまでもなく「145だったらc」「eは345」と瞬時に反応できる。当たり前だ、遊んでばっかりいたとはいえ曲がりなりにも医学部生なんだから。竹刀バーン!バカにすんなって話だよ!(やっくん)


と偉そうに言っているくせに、恥ずかしながら不肖私、今日やっと「これ隣あってるんじゃん」って気づいた。この選択肢配列と出会って3年目の夏にぃ〜ようやく〜、気づいたぁ〜。(←我ながら下條アトム使いすぎだ…。ウルルン横目にブログを更新するとすぐこうなる…。)
a→d→e→c→bの順で選択肢を眺めると結局は「123→234→345→451→512」で「3つ連続」がループしてるだけ、ものすごくナチュラルな選び方なのね、これ。今までその発想にニアミスすらしなかった自分へ、逆に惜しみない賞賛を送りたい。*2
いっやー、今日の今日まで「何じゃこのヘンテコな並び方。1、2、5って5!?急に跳んだりしちゃって!5ってお前意味ワカンネ!」とか思ってた自分がアホすぎる…。1000回以上の逢瀬を経てようやく、彼女がたたえる本当の魅力に気づいたと言ったところだろうか。まるで別人のプロポーション、夏の日の2006、普通の女と思っていたけどもう君に夢中だぜ。


しかも話はここで終わらない。一つの真理に思い至ったはいいが、今度はK3を見るたびにストレスがたまるばかりなのだ。「a:123 b:234 c:345 d:451 e:512」で並んどけや!ロイヤルストレートフラッシュしとけや!と噴飯やる方ない。エンタか何かに出てるメイドの格好で「不満だ〜」ってやってる、いたたまれないくらいつまんないあの人、あの人の存在くらい不満でならない。イライラするばっかりでQB(医師国家試験用問題集)解くの全然進まない。ああ、こんなことなら気づかなきゃよかったよ。
何かに気づくって、いいことばかりじゃないんだなと思い知らされ、少しだけ大人に近づけた1日だった。


…にしてもさ、ここを読んでくれてる医学部の人たちよ、これってみんな普通に気づいてた?気づいてたとして、いつ頃から気づいてた??(もしくは気づいてなかった人いない??)

*1:ちなみに、こんな糞みたいな問題は国家試験に絶対出ないから医学部じゃない人安心してください…。

*2:「2つの組み合わせを選べ」系にも同じことが言える。a:12 b:15 c:23 d:34 e:45だから、acdebの順で読めば良い。今まで「bだけ浮いてるなー」「24とか何でそういうの削ったんだろうなー」とばっかり…。