皮膚科やらんとアカントーマ

すごくモテたと思うのだ、そういう動物たちって。何というか匂い立つ「ワル」の香りにメスたちはメロメロだったに違いない。睾丸を周りからチラ見える所に位置させる、それは破廉恥な行為ではあるけれど、毛皮の模様くらいしかお洒落ポイントのなかったあの時代メスたちの目にはすごくセクシーで魅力的に映ったと思う。そう、あの頃、睾丸を露出させていたオスは全員イタリア人だった。あ、昨日(id:shoshoshosho:20061208)の続きをやっております。


君の毛並みはまるでアドリアの海だよ、吸い込まれてしまいそうさ。そんな適当なことを言いながらおもむろにサングラスをはずし、つぶらな瞳をキラキラさせるガゼル♂。えっ何この人、海とか言ってるけれど、ナンパ?と訝しみながらも胸のドキドキに心の自由を奪われそうなガゼル♀。これでも泳ぎは得意なんだぜ?追い打ちをかけるオスの一言でその夜は決まりだ。
いやガゼルでなくても良いのだが、とまれ恐るべきは、睾丸露出派に流れるイタリアの血。原始女性は太陽がいっぱい。やっぱすごいわ、イタリアは。


加えて、そもそも精子の質を高めるために精巣を陰嚢に収め適温を保つことに成功したのだということも忘れてはいけない。当時にあって彼らの生殖能力には目を見張るものがあったはずだ。「エロ合理的」という唯一無二の境地。他のオス達に比べ圧倒的に運動能が高くDNA損傷の少ない優良精子を携えた進歩的露出派たちは、「ワンラブ・ワンチャイルド」をスローガンに勢力を広げ、瞬く間に世の中を席捲したのだろう。すごいぞ悠久のドラマ、生命のふしぎ。やっぱすごいわ、イタリアは。


とまあそんなことを考えた土曜日だった。
皮膚科に頭を切り換えなくてはいけないのにまた泌尿器の話…。今日で本当におしまいにしよう。