天照

最近めっきり寒くなりさて冬も本番といったところだけれど、女の人が喫茶店とかでコートを脱ぐときに見せる袖をスッと抜くために両の腕をギュッと後ろにまわす仕草がとてもキュートだと思うので、世の女性方はもっとあれをやると良いと思う。何と言おうか、あの、自ら両手を使い物にならない無防備な状態にして動物としてゆるやかに死んでいる感じ?胸を前突の両手を後ろでまさかの一人SM?うーむ、グッド!(親指を思いきり立てながら)
季語だな、季語。「スッとギュッと」で冬の季語。何と魅力的な光景なのだろうかあれは。全然ヤラシクないのに微妙にエロい感じもあるのが良い。さらには「このコートからこの色が飛び出すのか!」というマッチ売りの少女的ドラマすら感じさせ、まことにすばらしいと言う他ない。あの瞬間だけを収め編集したDVDがあれば絶対買う。3枚買う。神様、日本に四季とコートとDVDとDVDプレイヤーを与えてくれて本当にありがとう。


まばゆい。何一つ楽しみのないドト勉(ドトールで勉強)タイムにあってあの瞬間は圧倒的にまばゆい。北風と太陽では太陽が旅人のコートを脱がせたが、もはやコートの中に太陽が宿っていると言える。上着という名の岩戸を一枚脱いだそのときあなた方はまさに太陽、21世紀のアマテラスだ、いやいっそギザテラスだ。神々しいにもほどがあるではないか。そして「ギザテラス」って勢いだけにもほどがあるではないか。
冬はドトール。雪の降りたるはいふべきにもあらず、霜のいと白きも、またさらでもいと寒きに、コートなど急ぎ脱ぎて、両手の一人SMスタイルになりたるもいとつきづきし。


まあ、全国2300万のカフェ勉派は参考書をにらんでいる振りをしながら大体こんなことを考えているはずだ。コートの脱ぎ方の法制化が強く望まれる。全国のコートを着て町に出ている女性のみなさん、17時半になると微妙に明るさの落ちる照明に代わりドトールのあまねく隅々にまで光を届けていただきたい。さらに言えば、今日のエントリがいつにも増してキモいのをお許し願いたい。