レビュー
2007年、聞いたもの、読んだもの、見たものベスト。働きだしたら、びっくりするくらいにこういった「心の栄養」を摂取しなくなりました。来年の4月くらいに死ぬかも知れない。
アルバム
基本は2007年のもので。
次点:ゆらゆら帝国『空洞です』、スピッツ『さざなみCD』
10:Super Furry Animals『Hey Venus!』
9:GO!GO! 7188『569』
8:曽我部恵一ランデヴーバンド『おはよう』
7:Arctic Monkeys『Favourite Worst Nightmare』
6:曽我部恵一『blue』
5:The Fratellis『Costello Music』
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2:SLY & THE FAMILY STONE 『The Collection』
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1:安室奈美恵『PLAY』
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前作『Queen of Hip-Pop』もすばらしかったけれど、「Baby Don't Cry」というキラーチューンが入ったことで今作は完全無欠のポップアルバムに。アルバムとしての楽曲配置もすばらしく、1枚を通してきっちり聞ける(iPodでバラバラにしても聞けるが)点も良い。ホントこれはすごい。
曲単位で
2007年に関係なく1人(1グループ)1曲。なるべく映像込みで。
20:aiko「シアワセ」
18:Super Furry Animals「Run-Away」
17:赤犬「エエジャナイカ」
どっかに僕も映ってます。
16:Radiohead「15 Step」
15:A Mountain Of One「Ride」
14:くるり「Jubilee」
くるり佐藤は鎌鼬のボケ(山内健司)に似ています。あと、speedstarの15周年ライブで、僕の一人前でビールを買っている人が佐藤でした。
13:Justice「D.A.N.C.E.」
今年度ベストPV。
12:Arctic Monkeys「The Bad Thing」
こんな映像しかなかった…。
11:Digitalism「Pogo」
何だかんだとPerfumeは結構聞いた。頭使わなくて良いのが嬉しい。最近は惰性で聞き続けていたRadioheadのアルバムを久しぶりに好きになれたのに結構びっくり(Kid A以来)。くるりは、アルバムというよりJubileeが印象に残った。13〜11位はまあ誰でも選びそうだな。
10:Mr.Children「ひびき」
このPVっていかにも「ミスチルの人生応援歌ってこんな映像だったらいいんでしょ?」っていうポイントを全力で目指して作られているにおいがする。そしてこの子かわいい!豊田エリーさんというらしい。
9:Sly & The Family Stone「BLESSING IN DISGUISE」
8:曽我部恵一「朝日のあたる街」
7:The Fratellis「Frathead」
6:The Sunshine Undergroung「Put You In Your Place」
10位の曲はミスチルのB-sideで一番よかった。最近のミスチルの曲って「構築美」過ぎて(好チクビじゃないよ)聞くとものすごく疲れるのだけれど、鼻唄感覚でこんなにみずみずしい曲があるならこっちをシングルにしてよ!と思う次第。
曽我部は多作だったけれど全部よかったな。去年の『LOVE CITY』が傑作過ぎたからしばらくはこういった小さな佳作が続くのかも。フラテリス、「Chelsea Dagger」と迷ったけれどやっぱりこっちで。7位に続き6位も去年の曲だけれど、今年たくさん聞いたので選出。
5:RATATAT「Nostrand」
4:Erik Satie「Je Te veux」
3:岡村靖幸「はっきりもっと勇敢になって」
2:Hard-Fi「Suburban Knights」
このPVのダサさこそHard-Fi!ついていくよ!
1:安室奈美恵「Baby Don't Cry」
映像まで完全無欠。
今年一番のめっけもんはRATATAT。フジロックで出会ってよかった。4位のサティは何を今更の超名曲だけれど、本当によく聞いた。救急外来に置かれた電話の保留音がこの「je Te Veux」なのも手伝って酷いときは空耳が聞こえた。まさに今年一番のトラウマ・ソング。3位に選んだ岡村ちゃん復帰作は文句なしの名曲。誰も祝ってくれないから自分で自分に決別して自分を祝うぜ!という魂の声が聞こえます。みんなもっと聞けば良いのに。2位のエイエエー・ウォーウォウォーは今年最高のロック演歌。こういの大好きだ。1位はこっちでも安室奈美恵。ありがとうございました。
ライブ
毎年おなじみフジロックと、5月の曽我部恵一BAND in 恵比寿リキッドルームが最高だった。
全然行ってないな…。
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3:古川日出男『アラビアの夜の種族』
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上位3つは抜群に面白かった。古川日出男の際限なく加速を続ける文体は麻薬だった。
恋空を読むと、東浩紀の言う「動物化」現象を軽々通り越して、もはや「動物にすらなれなくなってしまっている」読者層が出現していることに驚きを隠せない。用意された「データベース」へのアクセスを通じて小さな物語の集積の中で反射的に生きることを動物と呼ぶなら、恋空に共感する世代はもはや「データベース」への接続すらできない程にリテラシーが低い。消費主体として社会に参画することを幼少期から余儀なくされた代償として学びの場から阻害されてきた(by 内田樹)結果、幼稚園児でも理解できる口唇的な「愛情」「友情」「苦しみ」しか理解できない人たち。ある意味で今年一番の衝撃だったのかもしれない。