2008年聞いたもの

去年はびっくりするくらい音楽を聴かなかった。けれど行わずにはいられない毎年恒例のむりやりランキング。
まずは次点から。アルバム・シングルごっちゃで。わけるのめんどくさい。「」が曲で『』がアルバムの名前です。


The Verve 「Love Is Noise」
Forth



capsule 「more more more!」
MORE! MORE! MORE!(初回生産限定)(DVD付)



SAKEROCK 『ホニャララ』
ホニャララ



Mr.Children 「HANABI」「GIFT」『SUPERMARKET FANTASY
SUPERMARKET FANTASY [初回限定盤:CD+DVD]



Vampire Weekend 「A-Punk」
Vampire Weekend







The Last Shadow Puppets 「The Age of the Understatement」
The Age of The Understatement



neco眠る UMMA 『ENGAWA BOYS PENTATONIC PUNK』
engawa boys pentatonic punk



Squarepusher 『Just a Souvenir』
Just a Souvenir (Dig)



I Am Robot and Proud 『Uphill City』
アップヒル・シティ







The Verveの復帰作は期待していたよりいけてた。capsuleは相変わらずのヤスタカ。SAKEROCKすばらしい。どの曲というよりアルバム全体の雰囲気が非常に気持ちよかった。neco眠るI Am Robot and Proudもその系統。気負わず、そして何より聞いていて楽しい。ミスチルは今までのアルバムの中でも相当な出来、とはいえちょっと大曲過ぎてついていけないので次点。勝手に背負いすぎだと思う。もっと鼻歌みたいな軽い曲を出せばいい。Vampire WeekendとThe Last Shadow Puppets、今年の曲だなー。Squarepusherは今回も天才でした。
以下、ランキング形式で30曲。

30:The Mars Volta 「Aberinkula」『ゴリアテの混乱』

Bedlam in Goliath

Bedlam in Goliath

熱量のかたまり。込められたエネルギーがすご過ぎて、聞いてるとどんどん怖くなる。そんなに血管浮かさなくても…。


29:宇多田ヒカル 「HEART STATION」『HEART STATION

HEART STATION

HEART STATION

憑きものが落ちた軽快な1枚。前半のシングル曲ラッシュは圧巻。もっともっと騒がれていいアルバムだと思う。
最近SE-530asin:B000RUR1JGを買ったのだけれど、とここに書くのは単なる自慢なのだけれど、とにかくこのイヤホンで聞くとこのアルバム、しびれるくらいに音像がかっこいい。


28:Does It Offend You, Yeah? 「We Are Rockstars」『You Have No Idea What You're Getting Yourself Into』

You Have No Idea What You Are Getting Yourself

You Have No Idea What You Are Getting Yourself

後半でぐっとロマンティックな泣きメロになるあたりがたまらない。


27:くるり 「さよならリグレット」

さよならリグレット

さよならリグレット

気負わない1曲。ピアノがアクセントになって曲が進む中で、メロディーもことばもアレンジも全部が有機的につながっているのがすごい。


26:RADWIMPS 「オーダーメイド」

オーダーメイド

オーダーメイド

大化けRADWIMPS。基本的にはティーンのための音楽で、この曲に自己投影をするほど僕は若くないけれど、ありし日の青臭さはそれだけで十分胸を打つ。


25:Bloc Party 「Mercury」『Intimacy』

インティマシー

インティマシー

私の周りではやたらと評判の悪い3rdより。この曲すなおに超かっこいいじゃんか!マ、マーキューリ、マ、マ、マーキューリー。おそらくはプロデューサーの方のやりたい放題と思われるアレンジがすばらしい。


24:South Central 「Golden Dawn」『The Owl of Minerva』

THE OWL OF MINERVA

THE OWL OF MINERVA

夏を飾ってくれた1曲。


23:Friendly Fires 「Paris」『Friendly Fires

Friendly Fires

Friendly Fires

各種音楽雑誌で持ち上げられているほどにはハマれなかった。


22:ADELE 「chasing pavements」

Chasing Pavements

Chasing Pavements

パワーと説得力にあふれたヴォーカル。


21:CSS 「Left Behind」『Donkey』

DONKEY (IMPORT)

DONKEY (IMPORT)

曲は相変わらずキャッチーで、1枚目より基礎体力がついていて、しかしそれがまあ良くも悪くもあるというか。もっとヘナチョコしていた方がCSSとしてのブサカワイイ魅力がはっきりすると思う。そもそもそんなにライブに期待するタイプのバンドじゃないんだし。


20:Soul Flower Union 「海へゆく」『カンテ・ディアスポラ

カンテ・ディアスポラ

カンテ・ディアスポラ

アルバムが長い!それ以外の点はすばらしく、まさに快作。中でも上記「海へゆく」「閃光花火」といったミディアム・テンポのナンバーがすばらしかった。


19:aiko 「星のない世界」『秘密』

秘密 (通常仕様)

秘密 (通常仕様)

「光」に匹敵するナイス・バラード!歌詞の情感、サビでのこみ上げ。aikoaikoたる所以が腹12分目で堪能できる。


18:The Music 「Strength In Numbers」『Strength In Numbers』

STRENGTH IN NUMBERS

STRENGTH IN NUMBERS

2ndがしっくりこなかった僕も、これはバッチリ。激キャッチーかつビートがタフ。これを流しては家で酔っぱらいながら踊ってた。


17:These New Puritans 「Elvis」『Beat Pyramid』

Beat Pyramid

Beat Pyramid

これも最高だった。いかにも2008年の曲、って感じがまたグッド。


16:嵐 「Step and Go」

Step and Go

Step and Go

この曲に始まって、今年の嵐の曲はどれもこれもすばらしかった。グループの勢いそのまま。中でもこの「Step and Go」はアレンジのすごさが群を抜いていると思う。傑作シングルではないかしら。


15:Late of the Pier 「Focker」

Fantasy Black Channel

Fantasy Black Channel

イデア何でも詰め込めばいいもんじゃないだろうと。そのせいで曲がとっちらかってしまっていてまとまりに欠ける。ひとつひとつのアイデアはすごく良いのに。もっともっと良いアルバムになったはずなのに。サマソニで見たときもそのせいで全然盛り上がりきれず。
といいつつ「Focker」は文句なくかっこいいからなー。


14:Sonny J 「Can't Stop Moving」『Disastro』

Disastro

Disastro

曲単体としてこの順位にしたけれど、アルバム総体は本当に完璧。圧倒的な多幸感、祝祭性、それを裏打ちするちょっぴりのセンチメンタル。どこまでも聞き手にやさしくて、それでいて聞き手に媚びていない。


13:Superfly 「愛をこめて花束を」

愛をこめて花束を

愛をこめて花束を

2008年歌いっぷり大賞を差し上げたい。少々荒っぽくてもこれだけの迫力で迫られると言いようがない。そして何より素直に良い歌。


12:電気グルーヴ 「モノノケダンス」『J-POP』

J-POP

J-POP

今年は2枚も電気が聞けて嬉しい限り…。気負いのない『YELLOW』、「8年ぶり」に堂々と答えた『J-POP』共に名盤。


11:Foals 「Cassius」『Antidotes』

Antidotes (Dig)

Antidotes (Dig)

今年には欠かせない1枚。フジロックのライブがよかった!


10:Perfume 「シークレットシークレット」『GAME』

GAME(DVD付) 【初回限定盤】

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Perfume First Tour 『GAME』 [DVD]

Perfume First Tour 『GAME』 [DVD]

結局僕らは試されているわけです。一見そんなにかわいくない女の子たちを君はどこまで愛せるのか?と。確かに楽曲はその時代性、オートチューンド・ヴォーカルなど相まってそれだけで十分魅力的とはいえ、いわゆる「パフューム現象」の本質とは「その子がかわいいかどうか決めるのは<世間>ではなくて<自分>」というアティテュードそのものに他ならないのではないでしょうか。
つまり「perfumeってかわいい子いないじゃん」という批判は的外れも良いところ、それは「僕は女の子のかわいいところを自分の力で見つける能力がありません」と自身の不能性を露呈しているに過ぎないと思うのです。
ライブDVDのすばらしさは筆舌に尽くしがたく、特にかしゆかが1枚のDVDを通してちょっとどうかと思うくらいにかわいくなっていく(こちらの見る目がどんどん変わっていく)さまは感動的ですらあります。


9:Metronomy 「The End of You Too」『Nights Out』

Nights Out

Nights Out

ただ「音」を聞くのがこれほど楽しいとは。バラエティに富んだ音色、表情豊かなリズム、控えめながら叙情性に富んだメロディ、めくるめく展開。iTMSで視聴した瞬間即買いした1枚。
A Thing for Me


8:Gang Gang Dance 「First Communion」『Saint Dymphna』

Saint Dymphna

Saint Dymphna

これもiTMS即買い系。これでもかと詰め込まれたトライヴァルな要素が決して無理なく統合されていて、かつ興奮の連続。


7:安室奈美恵 「WHAT A FEELING」『60s 70s 80s』

60s 70s 80s(DVD付)

60s 70s 80s(DVD付)

安室ちゃん今年もありがとう。あまりのかわいらしさに、ベスト盤についてきたDVDでプロモ見まくってたら年が明けた。んなわけない。
安室ちゃんは「かわいいかどうかは私(演者)が決める」なんだな。perfumeは「かわいいかどうかは私(観客)が決める」となっている。視線が逆転しているわけだけれど、共に価値判断への意志が込められている点が好きだ。


6:The Ting Tings 「Shut Up and Let Me Go」『We Started Nothing』

ウィ・スターテッド・ナッシング(期間生産限定盤)

ウィ・スターテッド・ナッシング(期間生産限定盤)

「Great DJ」も良いけれど、こっちの曲がまたすてき。サマソニで見たステージは本当にすごかった。


5:Black Kids 「I'm Not Gonna To Teach Your Boyfriend How To Dance With You」『Partie Traumatic』

Partie Traumatic

Partie Traumatic

今年一番の「泣きの1曲」。全盛期のモータウンの、キラキラしたあの、いずれ終わってしまうパーティーのような感じ。歌詞も切ない。


4:曽我部恵一Band 「街角のうた」『キラキラ!』

キラキラ!

キラキラ!

ついに出たソカバンの決定打。地域医療実習へ自転車こぎながら通っていたとき、ずっと聞いていたのはこのアルバム。中でも「街角のうた」の甘酸っぱさといったら!
「キラキラ!」


3:ZAZEN BOYS 「Asobi」『ZAZEN BOYS 4』

ZAZEN BOYS4

ZAZEN BOYS4

エレクトロニックな新機軸を打ち出しながら、かつ今までのZAZEN節も全開。なんちゅう奇妙な音楽。1曲目の路線で全編をつらぬいてくれたらそれこそ傑作レコードになったのに。遊び足りない!


2:鈴木慶一 「Sukanpin Again」『ヘイト船長とラヴ航海士』

ヘイト船長とラヴ航海士~鈴木慶一 Produced by 曽我部恵一~

ヘイト船長とラヴ航海士~鈴木慶一 Produced by 曽我部恵一~

音の一粒一粒のみずみずしさが桁外れだった。楽曲のすばらしさもさることながら、やるな曽我部恵一
おー、阿呆船よ、何処へ


1:Hercules and Love Affair 「Blind」『Hercules and Love Affair』

Hercules & Love Affair

Hercules & Love Affair

今年の曲と言えばなんと言ってもこれ!これ以外ないでしょう!官能的で猥雑でセクシーでタフ。知性に裏付けられた強靱なビート、ワイルドなヴォーカル。今日もどこかの地下のフロアで、星空を夢見て行われている秘密のパーティー。文句なくこれが一番。ありがとうございました。