天の川、ディズニー、高尾山
七夕の夜は高尾山のビアガーデンで同僚たちと過ごした。そこでは世界のすべてが叶っていて、あんなにも完璧な場所にいたら短冊に願い事なんておこがましいくらいに、天国としか言いようのない場所だった。夜景が見えてかついたずらにムーディーでなく（これはとても重要！）、さらに周りの人たちが山の神様と酒の神様の力で満面の赤ら笑顔にされている。一年に一度しか会えない男女がいたなら今後私は間違いなく推すだろう、高尾山ビアガーデンを。天の川も近い。
それはさておきビアガーデンで先輩女医の発した一言。
ディズニーランドが心から好きな女なんていない！あれは男に女子っぽさをアピールする手法であるかあるいは女子間で<女子>度を確認し合うゲームであり法律。これを順守しなければ制裁として社会的に死ぬの。ホントはあんなとこ別に行きたくなくて、だから男も「ここ行っとけば間違いない」と思ってデートに誘うなんてもっての他です！男の中には「わざわざディズニーまで来ておいてその盛り上がらなさはなんなの」的な気分になる輩がいてウザいし、もう全員死ね！死ね！死ね！死ねええええええ！ゲボォー！
相当な意訳が込められているが、その前にまず一言も死ねとは言っていないし嘔吐もなかったのだが、大雑把に言うとこのような趣旨の発言を彼女はしていた。オー、コングラッチュレイションズ！もはや世直し。世の中の女性が全てそう思っていてくれるだけで、どれほど愉快で愛にあふれた世界が実現することだろう。戦争なんてなくなるに違いない。
そろそろ白黒はっきりさせておこうではないか世界市民たちよ。ディズニーなんて楽しくも何ともないのだ。大切なことだからシノラー風にもう一度言うよ、ぐふぅー、ディズニーなんて楽しくも何ともないデス〜うふふ〜。…いやごめん、今のは筆もジョークも滑ったけれど、とにかくあんなところに3年に1回以上の割合で足を運んだら爆発するでしょう。何が？とかじゃないんだよお前ら、ブツが爆発するんだよ、爆発物が！
乗り物のクオリティ、狂気の沙汰としか思えない行列ぶり、食事のプアさ、酒が飲めない（@ランド）と一点一点を挙げると切りがないが、とにかくトータルでもう、あんなところ…。
まあこういうことを書くと血液型を信じているタイプの人、正確に言えば血液型を信じているタイプを演じている、ないし信じるタイプだという催眠に世間からかけられている人、つまりディズニー帝国の間諜*1たちがこぞって「だって私ディズニー本気で楽しいもん（なんか怒ったような困ったような、でも結構かわいく見えるであろうと計算し尽くされた顔で）」または「あれは心から楽しんでるんだもん、プーさん大好きぃ」的な発言で世論をミスリードしようとするだろう。
しかしこれはおそるに足らない。なぜなら彼女たち（ときに男のディズニーファンもいるが）は、世の中にだまされ洗脳されているだけなのだ。先輩女医の言を借りるなら「<女子>という名の法律でありゲーム」にはまり過ぎたせいで、そういった法律でありゲームが各人の中に内面化され一人歩きしているだけなのだ。かわいそうに…。はやく彼女たちの無知に光を照らしてあげなくては…。
さてこの「そうと気づいてない人々はみな、洗脳されたかわいそうな人たち」理論、すなわち「私は世の真理を知っているからだまされないけれど、変な妄信から抜け出せないでいる人もいて残念だよね」といった言辞はとても便利、もっと言えば万能で、クレイジーソルトのような使い勝手をほこる。よっぽどの具体的根拠・物証をもって反証されない限り決して否定され得ないから。「いや、私はこう思う」と反論されたときに「あー、君は世の虚言に取り込まれてしまって、真実に気づけない状態になっているからそんな呑気ことが言えるんだね」と言い返せばあらゆるオブジェクションを叩き潰すことのできる構造を持っている。それゆえこの理論は「血液型を信じている」「あるいはディズニー超楽しい」といった、当人の主観以外にまったく根拠のないテーゼに対して無敵の相性を誇る。
ということで結論が出た。女は生まれながらにしてそうなるのではなく、「宗教団体<女子>のひかり」的なほとんど狂気すれすれに入信した結果ディズニーを愛するようになっただけで、本来ディズニーなんて楽しいわけないのだ。だってすっごい楽しいんだもん、とかわいそうな反論をする人はその洗脳構造に気がついていないだけで、そういう人は全員死ね！死ね！死ね！死ねええええええ！ゲボォー！…って女医の先輩が言ってましたよ。エヘヘ（ベロを出してげんこつ頭にコツン）。*2
それに比べて高尾山ビアガーデンは最高だ。あんなにイカした場所はこの世で他にないだろう。だって、すっごい楽しいんだもん…！！
