4日目(最終日)はワンワンした。

つまる所人間の究極の欲望は食欲・性欲・睡眠欲なのだ、言って見りゃその3つは本能なのだって言われるわけだけど、これはおそらく正しいですな。「3日間眠ってない状況で好きな人の髪の毛をむさぼり食べるのが性的に一番興奮するぜ、ウィヤホッーウィ!!」とかそんな感じのやっかいな三重奏を抱えちゃってる人もこの広い地球、中にはいるのかもしれないけど、まあ普通は食欲・性欲・睡眠欲ですな。


さて、人はうっかり人を好きになっちゃうわけです。甲は乙を好きになっちゃうわけです。クラスでも部活でもサークルでも、この子が笑うと別に変な意味じゃなくてかわいいなあとか思いながらなんとなーく長い時間一緒にいたりしたらもう大変!仲良し同士のつもりだったのに気が付いたら好きになっちゃってるでしょ油断も隙もない!お前は村上かつらのマンガか!みたいな。
どんなに「仲の良い友達」とか「かわいい後輩」「頼れる先輩」であっても気を抜いちゃ駄目!あっという間にフォーリンラヴして、フォーリンなくせに勝手な上昇気流で勝手に舞い上がっちゃうんだからおめでたい動物ですよ人間ってのは全く。しかも調子こいて二人はそれを恋とか呼ぶわけですよ。世の中には出会ってない人の方が超絶圧倒的に多いし、テレビを見たらその子よりかわいい女の人が腐るほどいるってことは分かってるのに、勝手に運命とか感じちゃってバカ丸出し!そしてそんなバカ丸出しチャック全開な自分が大好き!


でですよ、ここでは人間愛やら友愛の精神やらそういう話をしたいんじゃなくて単純に「あの子を好きになる」って話に限定するけど、そういう「あの子が好き!」って気持ちは何だかんだで性欲であることに疑いはないでしょう。あの子のすねた顔だとかちょっぴり変な笑い方とか、笑いのツボ一緒とかもっと単純に胸が大きいとかも、色々ポイントは違いこそすれ最終的にはその子とヤリたいってことでしょう。ヤリたいっていうと言葉が悪いから「チョメチョメしたい」って今後言うことにするけど、まさに人間チョメチョメしたいわけで。父さん、僕はあの子と一日中チョメチョメチョメチョメしてたいわけで…。まあ五郎にそんな相談する純はさすがに嫌だけどさ、でもまあ「チョメりまくりたい」くらいが純だけじゃなくて人間の素直な本当でしょう。


僕は男だから男目線で言ってるけど、まあ女の人も大枠で言ったら大体同じ思いを抱くと勝手に思うことにして話は進みますが、そんなモヤモヤとは逆に、陳腐な一般論だけどやっぱ実感として、「この人を好きになることはまあまず無いだろうなー」くらいの方が気が楽で友達づきあいが楽だったりもしますな。言いたい放題言えないとかつい気取っちゃうとか、そういう「好きになり始め」くらいの緊張感がなくてリラックス感満点のど飴な感じで。気持ちの中に「ヤリたい」成分がない分、色んな気持ちを正直に、とはいかないまでもあんまり飾らないで伝えられたりすると楽じゃないっすか。性欲を喚起しないからこその間柄っつうかね。長く関係を続けていくなら、性的な面で(その他の面でも)刺激的すぎないってのは結構大事なファクターなのかもしれない。


さてさて、これは旅行日記なわけでやっと韓国の話になるんだけど、最終日の昼飯に犬を食べまして。人類最良のパートナーって昔から言われてるあの4本足のやつね。狩りのお供に連れてったり毎日を一緒に暮らしたりする、ワンワン吠えるあれね。ワンダフルワンダね。犬を食べるのは初体験だったので「美味しくない」って情報を各地でもらいつつもやっぱワクワクするじゃないっすか。で、「韓流スターもおしのびで訪れる」とか地球の歩き方にも書いてある、犬食べちゃうぞ業界ではそれなりに評判っぽいお店に行ったのさ。食べ方は鍋さ。
したらこもうさあ!これがむっちゃくちゃ不味い!肉成分の所はそれなりに食べられる味だったんだけど、脂の部分ね、かっこよく言えば犬脂ね。これがもう臭いの何のって。一般に「けものくさい」って言われる臭いだと思うんだけど、こりゃ僕には駄目じゃいただけん。今まで僕が食べた中で超絶的にぶっちぎりで不味かったのはイルカの肉(沖縄で薫製を食べた)だけど、それの次に不味い!ぶっち切りで不味い!他に食べるもんなかったら食うけど、そうじゃなきゃ絶対食わない味です間違いなく。


そしてそこで分かっちゃったんだな。犬が「人類のパートナー」とか「良き友」とか言われてる理由は絶対「不味いから」だな、と。これは間違いない。だって、犬が隣にいて絶対食べたくならないもん。
もし牛、馬、人間が作ったもんだけど豚、その他動物、哺乳類じゃないけど鶏、そこら辺が自分の脇にいたらやっぱ食べたくなっちゃうと思うのよね。これは理性云々じゃなくて仕方ない。食欲っていうワンオブザ三大欲求が相手なんだから。人間だって動物だもの(みつを)。本能には勝てないっすわ。こぞって美味いじゃない、そこら辺の動物は。
さっきの、性欲を喚起しない(=好きにならない)からこそ関係が気楽に長く続くみたいな話に照らして言ってみたら、やっぱ犬って本質的に食欲を喚起しないからこそ「友達」感覚で接することができるんじゃないでしょうか。猫なんかも全く一緒。猫は不味い。はず。←適当言っているけどきっと不味い。
隣に牛とかいたらもう超大変でさあ、「うっわーこいつのこと食べてー!」って絶対なっちゃうと思うの。とにかくすっごいかわいい(見た目だけの問題じゃなくて全体として)女の子が目の前にいたとして、同じ空間ですごしていたら絶対好きになっちゃう(=性欲出ちゃう)のと一緒で、牛といたら食いたくなる。モーたまらん、三大欲求にはあらがえません!あらがえません、勝つまでは!(←意味不明)
結局そういう「美味しい」動物たちは「家畜」としての役割を与えられる運命なわけで、「不味い」犬や猫(そしてイルカ?)は人間の「お友達」としての地位につくんじゃないすかね。


世の中には「人間と仲良しの犬を食べるなんてかわいそう〜。最低〜。」みたいな、脳に花が咲いてるとしか思えないくらいにbloomingなことをおっしゃる人がおられるらしいけど、きっとその人は順番間違えてるんだワン!もちろん「頭いい」とか「従順」とかそういうファクターも大いに影響してるんだろうけど、その前にまず厳として「不味い」があるんだな、きっと。美味い動物たちは優先的に家畜の地位を与えられて、不味かった動物たちの中で賢いとかサイズとか色んなセレクション(自然淘汰って意味じゃなくて、人間による選別ってこと)が行われて、最後までふるいに残り続けたのが、たまたま犬猫だった。そう考えることはできないすかね。「人間の友達なのに食べるのかわいそう」なんじゃなくて「食べる気が起きないくらい不味いから人間の友達」なイメージ。


長くなったけど、とにかく犬は不味かった!そういう次第です。
にしても全然旅行日記じゃないな、この数日の日記。韓国情報ゼロだし。
ま、いっか。ワンワン!