This is It.

なぜってモテたいから、オシャレでイカしたバンドについてヒリつくような、冷たすぎてヤケドするような切れ味でビシッと一筆ぶろうと思う。
改めて説明するようなことでもないけれどThe Strokesストロークス)というバンドがアメリカにいる。2001年に『Is This It』というアルバムでデビュー。ジュリアン・カサブランカを中心に結成されシーンへの登場と同時に世界中の話題をかっさらったニューヨーク出身の5人組は、ロックンロール・リヴァイヴァルという一大潮流(今こうやって書くと気恥ずかしいですね)の中心的役割を果たす。「ストロークス以前/以降」という分類がが生まれるくらいに影響力の大きい極めて重要なバンドであり、現在も現役バリバリ活躍し続けている。まあ、アホみたいな言い方だけれど、文句なくかっこいい。かっこいいことこの上ない。公式サイトから試聴もできるので興味のある方は是非。


話は変わって直腸脱という疾患がある。周りからの固定が緩んだり肛門括約筋の働きが弱まったせいで、直腸(大腸の一番肛門に近い部分)が肛門からはみ出してしまう病気だ。イメージとしては直腸がベロンと裏返る様子を思い浮かべるとよいのではないだろうか。これの重度のものがいわゆる「脱腸」だ。
その状態を横から見るとこうなる。厚労省がweb上で公開している国家試験の問題から画像を拝借してみよう。2003年実施第97回からの問題(97A26)。



もうピンと来た人もいるかもしれないが、これが明らかに似ている。『Is This It』のジャケットにクリソツなのである。


Is This It

Is This It

拡大してみる。


左右こそひっくり帰っているが、モチーフは完全に同じと言って良いだろう。ストロークス好きだった出題委員の先生が、どうせだったら『Is This It』風に写真をとろうとしたのではないか、魔が差してしまったんか、ジュリアン・カサブランカ、という邪推さえ浮かんでくる(こない)。アメリカで活躍したり肛門で括約しなかったり、ややこしいことこの上ない。








以上、国試に見るロックンロール・リヴァイヴァルの話。考えてみるにストロークス、チョクチョーダツという語幹もどことなく似通っており、もはや偶然では片づけられない何かを感じざるを得ない。「(脳)梗塞」なるバンドによる1stアルバム『Is This It』の「It」が脳どころか直腸だったとは、まさしく予想だにしない真相である。


ええと、僕は2ndの1曲目「What Ever Happened?」が一番好きです。