山-1は「公開リンチ」かと思ったら

こういう「私はお笑いのことを分かっています」的なことを言うのは自分でもどうかと、死ねばいいのにと思うのだけれど、それにしてもこの衝撃を記録しておきたい。


今日のガキの使いでやっていた山ワン・グランプリは「お笑いグランプリ」の形をとりながら「一番面白くない人」を決める公開処刑だった。滅法面白い人も出ていたし、山崎邦正が点数評価を逆転させて「若手潰し」をやっているように見せたり、新年会という体をとっていたりと色々なギミックはあったけれど、狙いの1つが「つまらない奴を吊しあげる」という意味での「逆M-1」であるようにも見えた。よくもまあこんな残酷な企画を!


説得力とかはどうでも良いからカットされた人のことは考えないことにする(あの番組の面白い/面白くないの土俵に乗れなかった人+リットン、おばちゃんっていう別枠?)が、そのようなゆがんだことこの上ない視線で見た場合、番組最大のハイライトは結果発表の直後だった。
おそらくその場にいる皆が「この企画はつまんないやつ決定大会」であることを認識しているのだろう。思いこみの激しい私は勝手にそう思ってブラウン管を眺めていたのだが、驚くべきは優勝した当の本人であるにしおかすみこ(相変わらず絶品のオモシロさで、見ていられずチャンネルを変えたくなるくらいにサムく、堂々かつ納得の受賞)。なんと彼女は結果発表で素直に受賞を喜びはしゃぎ「私はこの企画の意図にも気づけないくらいの、本当に面白くも何ともないタレントなんです」と自らダメ押しの公言をしてしまったのだ。


これは痛い。ものすごい熱量の悪意と差別意識で「あなたが今日一番サムかったです、ていうか慢性的に一番サムいです、おめでとう」と言われそれを全国に放映されるという、ほとんど公開リンチに近い状況に身を置かれたのに普通に喜んでいる。女王様のカッコしてるのにとんでもないドMじゃないすか!思わず後輩口調で叫んでしまう程に痛い。
さすが権威ある第1回山ワン・グランプリ、厳正かつ適切、皮肉なしに極めて妥当な審査だ。にしおかすみこには心からびっくりさせられた。


あと、右から左に受け流すやつはホント面白かった。Youtubeにあった。


ロングバージョン。お腹痛い。もぬ!