フジ '09 3日目

早くも最終日。本当に早いよ。地球の自転を止めようとそこら中の木々を片っ端から押して踏ん張ってみたけれど奏功せず時は流れていく。そして伝えたい大切なことが!君はあ〜ちゃんを見たか?! @苗場。


ワレメの話。フジの天国にはワレメがある。フジロックに明るくない方も多かろうから説明しておくと、「ところ天国」というお食事ブースがホワイトステージという規模の大きな会場脇に用意されており、そこに「ワレメ天国」という名物飲食店がある。で、そのお店に今年いた店員さんがめっぽうかわいらしかった。wareme no oneesann。ワレメのお姉さん。そう書くとなにやらドキドキしてくるが、決して語順をひっくり返してはいけない。「ワレメのお姉さん」であってその逆ではない。そう今、私は、きわめてデリケートなタイト・ロープの上にいる自覚がある。ワレメ、ワレメと書く毎に緊張感におそわれては身が持たないので今後そのお姉さんを夏川レメさん(仮名)としよう。夏のワレメのお嬢さん、ってことでレメさん。
さて話を戻そう(もちろん「涙そうそう」とかけてます)。まあとにかくかわいらしいわけだ、レメさんが。店オリジナルのTシャツにデニムのショート・パンツ、明るく色をつけたロング・ヘアー。聞けば10代とのこと。やや長身のシルエットも相まって、まあ立派な看板娘さんです。その隣に、今度は小柄な女の子。この方もまたかわいらしい。ビールもいかが?と言われれば、実に気持ちよく財布のヒモがゆるむ。お金を使わされて逆にしあわせ。また一つ夏のよろこびが…ってあれ、音楽の感想書かなくちゃいけないんだけどな…。


カウンターからふと店の奥に目をやると、一段と背の高い女性が額に汗している。そう、あ〜ちゃんだ。
看板娘たちがビールだ大盛りだと花のさかりの愛嬌を振りまいているその裏で(いや、あ〜ちゃん役のその子だってキュートな女の子に違いはないのだが)その長身を生かし、ひとり肉をダンダンと断っている。ビールもいかがですかぁ?鶏モモ、ダーン!大盛りもできますよぉ?すじ肉、ダーン!しかもかけ声が「アンドレ!」だから。鶏モモ、アンドレ、ダーン!すじ肉、アンドレ、ダーン!
ワレメに舞い降りた意味としてのあ〜ちゃん(もちろんperfumeね)。略してわ〜ちゃん。「ものすごくかわいい子がいる(レメのこと)」との情報を嗅ぎつけ向かったワレメで私は労働に汗する天使を観た。金が欲しくて働いて…。
以上、奥の方で長身の女性が包丁仕事をしているのをちら見しただけの私がでっちあげた妄想である。わ〜ちゃんの大ファンになって会場を後にした。すごくかわいかったな。レメたちフロントガールの方が断然かわいかった気もするが、そんなことは些末な問題だ。来年もまたわ〜ちゃんに会いたい。

ああ、我ながら長い枕だった。ようやく観たものに入る。

COBRA STARSHIP
POLYSICS
→pia-no-jaC←
Steve Nieve Band
JUANA MOLINA
(痛恨の昼寝)
サニーデイ・サービス
SOUL FLOWER UNION
ROVO
渋さ知らズオーケストラ
ANIMAL CLLECTIVE
曽我部恵一BAND
ROYKSOPP
BASEMENT JAXX


コブラは日本を本当に好きそうで、それが素直に嬉しかった。音楽もまっすぐで昼のグリーンにつきづきし。
ポリ。変わらぬ伝統芸能ぶりと、驚くべき演奏腕力で一気に汗だくに。ピアノジャックはディズニー、ベートーベン、FFと何でもあり。カホンのエネルギッシュさも良かった。スティーブ、ユアナはフジエと旧交(?)を温めていたら過ぎ去ってしまった。気持ちよく森に響いていたことは間違いない。
15時半集合、みんなでヘヴンのピザを食べるよ!といった内容のメールをしたため知己の皆様に送信、そのまま痛恨の昼寝に入り指定の時間を寝過ごした私は、せっかく集まってくれたヤマコー、オギノくん(すげー久しぶり)、鶴さん、フジエなどの気持ちを完全に踏みにじる。宿が同室の325、エリちゃん、tak1000と窯焼きピザを食す。相変わらず美味いね。
ピザをいただきながら聞く2000年12月14日以来、8年半ぶりのサニーデイはあの時のままにドラムがもたり、なんとも華に欠ける独特のベース。まだ20歳だったあの時のあれこれがかすれながらもちりぢりに脳裏に浮かび、夢心地のステージがそこにあった。旧曲の甘酸っぱさ、新曲のナイーブな歌詞。ただただ、すばらしかった。
ソウルフラワー、踊り狂った!フジのステージ後恒例(?!)の、みんなで肩をくんでの大合唱(「うたは自由を目指す!」)。東京では決して出会うことのないソウルフラワーファンが苗場にはこんなにたくさん…。
ROVOはぼんやり聞いたようなおしっこしてたような。こっちが集中しないと入り込めないから、今回はこちらの物理的・精神的な体力不足だった。その後の渋さは圧巻の一言。序盤に「ナーダム」「火男」と剛速球投手2枚看板を投入して、その後が心配になったりもしたけれど、フェスならではの持ち時間の短さを逆手にとってとてつもない緊張感で乗り切った。万歳!音の熱気と情報量の洪水に、脳みそが蒸発しそうになった。最後まで一切だれず。「仙頭」で飛び跳ねるのが何より好きだ。



渋さ知らズ、ステージ上空に龍が飛んでいた。


移動中に通りすがったディスコ・ビスケッツがむちゃくちゃ良かった。アニコレはそのまま通り過ぎ、苗場食堂のソカバンへ。いつも通りと言えばそれまでだけれど、とにかく最高のライブ。会場の狭さを利用した大合唱、ハイタッチの嵐。
ロイクは予想していたよりも洗練されて風格のある音だった。「Only This Moment」から「Eple」へのラストは反則。
ベースメント・ジャックスはこれ以上ない究極のエンターテイメント・バンドだった。ヴォーカルもホーンなど楽器隊も機材班も全てのクオリティが高すぎ。ヴォーカルがでっかいいくよくるよみたいで、しかもその人がセクシーなダンスなんかしちゃうもんだからすごく愉快な気持ちに。これにてフジロックおしまい!



最後にここをくぐるとき、いつも寂しくなってしまう。


今年も最高だった!あと362日間はひとりフジロック'09を頑張って、来年のフジ '10に供えていきたい。

写真


街中ではぜったいにかぶれない帽子も、会場でなら遠慮なく身につけられる。



3日目の日中も気分のよい空模様。日焼けしまくり!



年々、子供の率が上がってきている。結構楽しそうにしてるんだよなあ。ただ、ポリシックスを見せられた推定4歳くらいの男の子はものすごく難しい顔をしていてちょっと面白かった。