ラッパ

一度として実際に見たことのなかった、その存在を耳学問で知るに過ぎなかったものを今年に入ってから既に三度も目の当たりにしているという事実。その密度きわめて薄いとはいえ恥ずかしながら四半世紀を生きてきた私だ。そう短くはない時間をこの地球の上で過ごして去年までとんとお目にかからなかったものがあわやの頻発、危険レベルはうなぎ登りもはや「渡航の是非を検討してください」の域に達そうとしている。そう、寝ゲロ。もう僕の周りは寝ゲロだらけなのだ。太郎をねむらせ太郎の屋根に寝ゲロふりつむ 次郎をねむらせ次郎の屋根に寝ゲロふりつむ。なわけないだろコノヤロー!ネゲロンなら毛糸洗いとおしゃれ着洗いに自信が持てます。なわけないだろコノヤロー!死ね、寝ゲロするやつ全員死ね!


などと言いながら自身も守り通してきた寝ゲロバージンをあろうことかマイ誕生日にちゃっかり破り周囲に迷惑をかけ散らした上、翌日の処理に四苦八苦した甘酸っぱい(胃液がね)思い出がある。おかしいおかしいこれはおかしい。なぜ今年に入ってこんなにも!
これは偶然では片づけられぬ大殺界的な何ものかが作用しているとしか考えられない。二十代中盤には寝ゲロの神の見えざる手が宿るのだろうか。年末に向けてさらなる寝ゲロの勃発が危ぶまれるのが今から怖ろしくてならない。


以上、サークルの同窓会でO田が寝ゲっちゃってたよという話。ちなみに僕も含めた寝ゲラー4人のうち2人が同じサークルのトランペット吹きという事実(O田、T山)がここに明らかになった。いやあ素晴らしい楽器ですなあ。ちなみに残る2人は医学部生だ。いやあ素晴らしい学部ですなあ。