肩まで伸びて

もう、あれですよ、シーシェパード。結婚式を控えた花嫁のみせる対話困難っぷりたるや捕鯨船を前にしたシーシェパード、いやそれ以上だからモアザンシーシェパード村さ来で言ったら生搾りシーシェパードサワーですよ。
ブログ諸氏には報告が遅れ大変申し訳ありませんがこの度ワタクシ結婚することにあいなりまして、ご両親への挨拶だ式場の選定だ筋トレだ(新郎新婦どろんこレスリングに向けて…)とアレコレ活動しておるわけで、経験者の方々におかれては百も二百もご存知の通り。時には「意見の食い違い」なんていうありきたりな季節がありきたりな2人には訪れるのでした。


酔っぱらった中央線を寝過ごしそのまま大月にたどり着いてしまうワタクシ(大月の夜には真っ暗闇と満月の2色しかなかった!)のような人間なんぞと結婚してくれる。その時点でかなりの菩薩さま感にあふれる弥勒な心もちの、人とホトケの合いの子とでも言うか非常に人間のできた「せんとくん」かくやの女性なんですうちの花嫁さんは。考え方も常識的でバランス感覚にすぐれているように思われ、お湯をかぶっても男に戻らないことだって確認されましたし、唯一の欠点といえばワタクシからの求婚を断りきれなかったアルカイックな性格くらいのもの。なのに、だのに。そんな彼女も、いやそんな彼女ですらウェディングドレスを前にすればあれよあれよと。今、花嫁たちは!シーシェパードに豹変しています!…もう勘弁してくださいと。


きれいにウェディングドレスを着たいからとダイエットを開始。仕事の合間を縫っていそいそとスイミングに励む毎日、何となればエステも捕鯨も辞さないぞ!ガオー!と意気込む。そんなワタクシを前にして「それだけは絶対やめて!」とか。ぬかしよる。うちの花嫁様が。いや、俺も着てみたいしさぁ…。それだけは絶対やめて!でもさぁ…。やめて!…何たる対話不能性。シーシェパードネス。シーシェパーティビティ。しんごですよ、しんご。こんなもんシーシェパードを通り越して楽シーシェパードしんごですよ。誰だよそれ。
分かってんのかと。花婿の気持ちが分かってんのかと。男がドレスを着る機会は女性のそれに比してますます少なく、事実上「皆無」と言っても良いレベルでしょう。なればこそ自分が主人公になれるハレの日つまりブライダルの瞬間に。今、花婿たちは!純白のウェディングドレスを着てみたいと考えています!今、花婿たちは!ドレス姿で親族や友人に祝福されたいと考えています!(ゼクシィのコピー風)


こうなったら雪解けを待つ、違うそうじゃない、自身の手で雪を溶かし山を動かすしかないようです。彼女側からの要求に大幅な譲歩を示し(披露宴じゃなくて二次会じゃなくて三次会でだったら着ても…良いか…な…?)、ドレスアップに向けダイエットに勤しみ続け揺るがぬ気持ちをアピール。ブログに想いをしたためることで届かせる熱意。どんなに分の悪い鬼ごっこも、ひたすら走り追いかけ続ければトラ柄ビキニ女子が自ずから捕まりに来る…。るーみっくワールドが私に教えてくれた教訓の一つです。


とまあそんなこんなで、今年どこかで入籍します。実際のところはモメ事など何一つなくやっています。今、花婿たちは!花嫁がいちばん幸せな結婚がいいなと思っています!だけれど、ドレスはドレスで本気です!