渋さ知らズオーケストラ@渋谷クラブクアトロ

渋さ知らズめっちゃくちゃよかった!
音楽と人間への愛に満ちたライブだった。下世話で神々しい祝祭の空間。ステージの上も下も右も左も、パーフェクトにパーフェクトを上塗りした完璧な笑顔。あそこまで楽しいと、ステージからマイナスイオン出てたんじゃないかって不安になるくらい。って全然意味分からん!
演者たちが心からステージを楽しんでいるのが伝わってきて、それが何より良かった。それは自分たちだけが楽しんでいるような独りよがりの笑顔なんかじゃなくて、僕のこの小さな傷だらけの夢と苦笑いじゃ今は誰も救えないんじゃなくて、自分達が楽しむことはそのまま他人に幸福をもたらすんだぜ!ってことを知っている人たちの、とろけるような笑顔だった。あ、別にSophiaが駄目とかそういうこと言ってるじゃないですよ、むしろ『街』大好きだしSophiaも好きですよ、あしからず。
とにかくサービス精神っていうんですか。自分のできる限り、あの手この手で相手を楽しませようっていう気持ちが伝わってくる瞬間が僕は何よりも好きで幸せで、今日のライブは「自衛隊に入ろう」が鳴り始めてから「仙頭」が鳴り止むまで、あらゆる瞬間が僕に幸せを語りかけてきた。


一緒に行った人は楽しんでくれたのでしょうか。隣を何も気にせず踊り狂ってしまった身としては正直気がかりだけど、あのライブを面白いと思わない人間なんているわけがないと信じたい。きっとその人も最高に楽しんだはずだ。音楽は人を幸せにするって思い込んでいる人たちの、あんなにすばらしいステージを見たんだもの。そして間違いなく幸せは伝染するんだもの。
幸福というのはひょっとしたら世界一感染率が高くて世界一美しい伝染病なんじゃないかと思う。目の前の笑顔一発であっという間に感染してしまう。


昼間、NHKの前をぷらぷらしているときに路上ライブやってる人をいっぱい見かけた。その中に、そりゃあすてきな音楽をやっている人たちもたくさんいたんだけど、明らかに俺の格好良さを見てくれよ!アイラヴ俺セルフ!みたいな人を何人か見かけた。いやーげんなり。げんなりナリよキテレツゥ。
もうね、その人たちの動きはね、「逆に面白い」としか言いようがなかったですよ。なかっただすよキテレツくぅん。カッコイイ手のポーズとかマイクさばきとかいっぱい見せちゃってて、それを見て僕は思う。せっかく人前に立っているのに、その人たちを楽しませようとしない理由がどこにあるんだろう。何が彼にそこまでカッコイイポーズをとらせるんだろう。
ああいうのは心の中の鏡を見ながら自分の姿でオナニーしているだけで、ちっともお客さんの方を見てない。そういう意味で本当に品のないライブだと思うし、とにかく彼らは世界に対する視力が悪すぎる。心に勉三さんのぐるぐる眼鏡かけてあげたいだすよキテレツくぅん。
空はこんなに明るいのに、風はこんなに暖かいのに、太陽はとっても明るいのにどうしてこんなに自分ばっかみてるの?あれ、渋さの話してるのかキテレツの話してるのかわかんなくなってきちゃった?今日があったかいからだね、全く太陽は罪な奴だぜ、っていうか目の前のイカれかっこつけヴォーカル(本当はボーカルって書きたいけど悪意を込めてヴォーカル)はそのまんまの意味で罪な奴だぜベイベーアイラヴユー。


昼間そんなことを思っていた矢先、渋さのライブは本当に良かった。ひたすらに繰り返されるテーマにただただ体が動いた。ソロの部分や、フリーアンサンブル(ではないの?)の部分は頭がどうかなっちゃうんじゃないかってくらいすばらしかった。ミスもそれなりにあった気がするけど、そんなの全然問題じゃない。
欠点も美点も全てひっくるめて、そう、これなんだよこれ!ってなったその事実が大切だ。幸せな気分でいっぱい過ぎて、明日の教授試問用にサマリーなんて書く気しない。ああ困ったなあ。このままじゃいつ寝られるか分からん。
睡眠・睡眠・睡眠・睡眠・睡眠不足!おそまつ!