La Marseillaise

今日はフランス革命の記念日、生粋ちゃきちゃきのパリジャンである私もどことなくはれがましい気持ちに包まれている。ブログのひとつでもつけなければやっていられない、いや、ブログを書かぬという選択肢が生粋のフランス国民である私には残されていない。私たちの先祖が命をかけて勝ち得たLiberte・Egalite・Fraterniteすなわち自由・平等・博愛(連帯)の魂を今ここに結実させなければ。薔薇は美しく散らなければ。そう思うだけで指のはやる自分が今日だけはどこか誇らしい。ただ、ただ残念なことに、今週の私にはまるで書くことがない。


こんな時私を救うのはいつだって携帯電話だ。リニアモーターカーと魚肉ソーセージ。星の王子様のストラップを付されたW51Sはメモ帳代わりに愛用され、常日頃から気に入ったフレーズや思いつきをしげく書き留められている。いざ紐解けばブログに記すべき内容が枯れぬ泉とばかりにあふれかえっているはず!もらった!そう思いメモ帳を開くとどうだろう「リニアモーターカーと魚肉ソーセージ」と謎のメモ書きがある。おフランス感ゼロはまだしも自分で打ったはずのそのメモ書きの、意味するところ意味したいところがまるで分からない。


両者の共通点は果たしてどこに見いだせるのだろうか。相違点であれば容易に指摘できる。たとえばリニアモーターカーはライン入りのうす赤いビニールと金属の金具で包装されてはいないのが一般的だろうし、魚肉ソーセージがN極やS極に引き付けられる/はじかれることは可能性としてまずないだろう。
ところが共通点となると事態は混迷をきわめる。考えるほどに二人はまるで似ていない、何一つ相通ずるものがない。そもそも、恥ずかしながら不勉強がたたってに違いないのだが、リニアモーターカーと魚肉ソーセージが一つの文章で肩を並べているところをまず見たことがない。文脈が想定できない。
リニアソーセージ!魚肉モーターカー!申し訳ない、今のはあきらかに勇み足だった。


そろそろお気づきかと思うがリニアモーターカーと魚肉ソーセージ。魚肉ソーセージとリニアモーターカー。両者はなんとなく音が似ている。結論はただそれだけだ。トリコロールの名誉にかけて似ている。異論は受け付けない。